日本における訓読は,奈良時代以降連綿と今日まで続いておりますが,そこには古代朝鮮の影響があったのではあるまいかとの説もございました。1973年には韓国で傍点の返読記号による訓読,又2000年には同じく韓国にて小林芳規博士及び韓国の研究者により,角筆による訓読の存在が明らかになりました。角筆による訓読法は未だ完全には解読されておりませんが,小林博士により日本の訓読法との酷似が指摘されており,日本訓読の起源に及ぶ可能性も考えられます。
昨年秋に第1回「日・韓訓読シンポジウム」を開き,好評を博しました。今回はその第2回目で,前年に引き続き第一線でご活躍の日・韓の研究者をお招きいたします。訓読は古代の表記法とも深い関連を有しますので,本年は特に日・韓の木簡研究者にもお越しいただきます。
基調講演者小林博士は,近年醍醐寺所蔵宋版大蔵経に,文法機能を示すと思われる中国人書き入れによる角筆を発見され,それについてお話いただきます。これはこれまで知られていない新発見で,大いに知的興奮を喚起するご講演になるであろうと期待されます。
本シンポジウムは日本私立学校振興・共済事業団及び麗澤大学の助成下で,別紙のごとき要領で行いますが,講演者の先生方には専門的でありながらも,分かりやすくお話しいただけるようお願いいたしております。日本語学・文学研究者,中国学研究者,学生諸氏,又広く日・韓の文化に関心をお持ちの方々等の御来聴をお待ち申し上げます。
シンポジウム責任者 藤本幸夫 麗澤大学大学院 言語教育研究科 千葉庄寿 麗澤大学 外国語学部